Story:ストーリー
乾いた黄色い土、照りつける太陽。
血の婚礼の舞台となるスペイン・アンダルシア。
乾いた土はその潤いを血に求め、そして大地は血を吸い込んでいく。
スペインは、唯一死が見世物になる国だとロルカは言った。
死ぬ日が来て、人は初めて太陽の下に晒される。
生はいつも暗闇の中にあり、そこには本能が渦巻いている。
本能とは、すなわち生きようとする欲望。本能は村の掟を破り、血を滲ませてゆく。
スペインから遠く離れた日本。
どんなにテクノロジーが進化しても、今も変わらず村を中心とした社会。
欲望が起こした殺人は、メディアによって村八分にされる。
血の婚礼は、ここにもしっかりと存在する。
我々が生きるこの世界で、果たして本能はふたたびどんな血を露にしていくのだろうか。

演出 白井 晃